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童謡の故郷を歩く

兵庫県竜野市   4月18日

 竜野といえば「うすくち醤油」と「播州手延そうめん」が有名ですが、また高名な詩人三木露風や旧制一高の寮歌「嗚呼玉杯に花うけて」の作者矢野勘治、哲学者の三木清など多くの文化人を輩出した文学の里でもあります。 播州平野を流れる清流「揖保川」河岸沿いに小高い山と野が織りなす美しい自然に恵まれ、古くから文人墨客が訪れたところです。今日は花曇(黄砂)の中、桜満開のレトロな竜野の城下町を散策しました。


揖保川
川沿いに醤油工場
JR姫路駅で姫新線に乗り換え4駅目が本竜野駅です。10時に駅前からWalkingスタートです。駅前の観光売店で観光案内図を手入れ、西に歩きます。10分もかからずに揖保川に出ます。きれいな水が流れ醤油工場も見えます。また西の小高い丘の上には赤いトンボマークの国民宿舎赤とんぼ荘が見えます。

丘の上の国民宿舎赤とんぼ荘
橋を渡ってまっすぐ進み最初の4つ角は昔風の商店が立ち並んでいます。北西角の店をよく見ると、何と!銀行の支店でした。いや~なんともレトロな佇まいにびっくり!

レトロな銀行

宮本武蔵修業の地
龍野御坊圓光寺
さらに進んで次の角に圓光寺というお寺がありました。入ってみると、宮本武蔵修行の地という立派な石碑と説明板がありました。武蔵はここ播州生まれの人でした。東の山門を出て北へ水路のある道を行くと4つ角に如来寺が鶏籠山を背景に見えてきました。またその左手の道の南には明治調のレトロなビルがあります。うすくち龍野醤油資料館です。
醤油資料館横
水路のある町並
如来寺の四つ角

如来寺

うすくち龍野醤油資料館

うすくち龍野醤油資料館

竜野小学校
あまり最初の所で時間を取りたくなかったので、如来寺もうすくち龍野醤油資料館も入りませんでしたが、後から考えると入れば文学関係の収穫もあったはず・・・。左手の道を進み、竜野小学校の角を北に上り裁判所の前に出ます。左の突き当たりが霞城館です。そしてその手前の角に龍野城の家老門があります。

裁判所

霞城館
龍野の文学関係の資料を入手するため霞城館に入りました。期待通り三木露風や矢野勘治などの展示資料に出会い、またガイドブックも手に入れました。ついでに隣の矢野勘治旧邸の記念館に入り、昔なつかしいカマドを見ていると、そばにいた女性の方が草笛で素晴しい「嗚呼玉杯に・・・」を聞かせてくれました。聞き手私一人でしたがアンコールで「赤とんぼ」を聞かせてもらいました。

家老門

露風直筆
「赤とんぼ」

露風直筆
「ふるさとの」

矢野勘治記念館
「嗚呼玉杯に花うけて」

矢野勘治邸台所

龍野城
その方は竜野で草笛の保存普及活動をしていらっしゃるそうで、私も簡単な草笛の音の出し方を教えてもらいました。葉を唇に押し当てて口笛を吹く要領で、南天の若い葉がよいそうです。
草笛に送られて霞城館を出て鶏籠山山麓にある竜野城へと向かいます。城内は桜満開でそよ風に桜散る素晴しい風景でした。
多聞矢倉

多聞矢倉

埋門

埋門から

本丸御殿

聚遠亭入り口
竜野城は霞城とも言われ、脇坂藩5万三千石の居城ですが、元は秀吉家臣(賤が岳七本槍の武勇で有名)であったために遠慮して天守は造らず、本丸御殿式の居城にしたそうです。後に徳川一族の堀田家から養子を迎え譜代の扱いとなり、幕末には2代続けて老中に任命されています。城は昭和54年に再建。城を出て上屋敷跡の名園「聚遠亭」へと向かいます。

聚遠亭

①野村泊月

②渡辺完

③安田青風

紅葉谷入口

④稲畑汀子
龍野神社の右手に聚遠亭はあります。この聚遠亭を中心に北の紅葉谷、そして南の龍野公園に続く桜並木道に多くの文学碑が点在しています。聚遠亭の桜も見事なもので、桜道は今花の絶頂で、道にははらはらと花びらが舞い散っていました。

⑤井原西鶴

⑥西村旅水

⑦永富撫松

桜並木道

桜並木道

龍野公園へ
あれもこれもと文学碑を写真に写していたら、肝心の露風の「ふるさとの」を撮り損ねてしまいました。聚遠亭の池の周回路にあるその石碑はファンが触り拓本を取りで今は判読しづらくなっているそうですが・・・。
龍野神社から相撲の神様「野見宿弥」神社下を通り紅葉谷を回り聚遠亭へと山腹を一回りして、桜道を進み、露風の銅像のある龍野公園で前半は終わりです。

⑧平井玉潤

露風銅像

露風歌碑

龍野公園と鶏籠山

龍野公園の桜
番号 氏名 内容
野村 泊月
春水の 

     上の障子の 
             あきにけり
渡辺 完
(医者 俳号「孫拙」)

古里の 揖保の碩(かわら)の 水清し 

                  夢の如くに 月見草咲く
安田 青風
「白珠」主宰

もみじ葉の 下ゆく我を よびとめて 

                  清くやさしき 谷水のこえ
稲畑 汀子
「ホトトギス」主宰
高濱虚子の孫
冬になほ
       龍野の紅葉 心惹く
井原 西鶴
(江戸時代大阪の文豪)

花ぞ雲

       動き出でたる 龍野衆
西村 旅水
(ホトトギス同人)

ここらより
       杉の匂いや ほととぎす
永富 撫松
挼藍山色望迢遙 
爽気生衣拂不消 
一寺一楼都入畫 
煙埋雨没似南朝

            藍をもみたる山色を望み迢遙す
            爽気衣に生じ拂えども消えず
            一寺一楼すべて画に入り
            煙に埋もれ雨にかくれて南朝に似たり 
平井 玉潤
巣立ちせし 
        鶏籠山の しげりかな

               (私財を投じて千本の桜並木、
                500本の紅葉谷道を整備寄贈)
聚遠亭 三木 露風
ふるさとの 小野の木立に 笛の音の うるむ月夜や
  小女子は あつき心に そをば聞き 涙流しき
    十とせ経ぬ 同じ心に 君泣くや 母となりても

霞城館 山本 紅園
(ホトトギス同人)

近づいて
       風の見に来し 糸桜

  

文学碑の紹介


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