ゆられ、ゆられ
もまれ、もまれて
そのうちに僕は
このように透きとおつてきた。

だが、ゆられるのはらくなことではないよ.

外からも透いてみえるだろう。ほら。
僕の消化器官のなかには
毛の禿びた歯楊子が一本、
それに黄いろい水が少量。

心なんてきたならしいものは
あるもんですか、いまごろまで。
はらわたもろとも
波がさらつていつた。


僕? 僕とはね。
からつぽのことなのさ。
からつぽが波にゆられ
また、波にゆりかえされ。


しおれたかとおもうと
ふじむらさきにひらき
夜は、夜で
燐光のランプをともし。


いや、ゆられているのは、ほんとうは
からだを失くしたこころだけなんだ。
こころをつつんでいた
うすいオブラートなのだ。


いや、いや、こんなにからつぽになるまで、
ゆられ、ゆられ
もまれ、もまれた苦しさの
疲れた影にすぎないのだ!



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八重咲き

10月02日 ガーデンミュージアム比叡にて

くらげの歌――人間はきたない
                   
金子光晴

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9月12日

シュウメイギク(秋明菊)

キンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属)
原産地 中国、日本では古い帰化植物
花期  9月〜10月 
花は薄桃・白、一重・八重
京都の貴船に自生が多かったので、別名貴船菊と呼ばれています。
古くから庭に植えられ、茶花として使われたりしましたが、花色は薄桃だけでした。明治以降にヨーロッパで改良された園芸種として白花も知られるようになりました。

ピンク一重咲き;ダイアナ

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ピンク一重咲き

白色一重咲き

   故 郷     八木重吉

心のくらい日に
ふるさとは祭のようにあかるんでおもわれる